在宅勤務の作業環境の整え方|エンジニアも買い足し前に確認したい5つのポイント

在宅勤務の作業環境の整え方|エンジニアも買い足し前に確認したい5つのポイント

在宅勤務の作業環境を整えたいとき、まず机や椅子の買い替えを考えるかもしれません。その前に、今の設備の高さや配置、画面の見え方を点検してみましょう。位置や設定を変えることで、調整できる部分もあります。

この記事では、コードや資料を読むエンジニアを含む在宅勤務者に向けて、厚生労働省の資料をもとに、机・椅子・ディスプレイ・照明・周囲の5項目を整理します。

目次

在宅勤務の作業環境は買い足す前に点検する

机・椅子・ディスプレイ・照明・周囲の5項目を確認する

点検は、普段使うアプリや資料を開き、いつもの位置に座って行います。何も置いていない机では問題がなくても、仕事道具を並べると操作スペースが足りなくなることがあるためです。

  • 机:キーボードやマウスを使う場所と、足を置く空間があるか。
  • 椅子:背もたれを使って座れ、足裏が安定して接地するか。
  • ディスプレイ:距離・高さ・文字の大きさが、読む作業に合っているか。
  • 照明:手元が見え、画面への映り込みやまぶしさがないか。
  • 周囲:生活動線や音が、作業や会議の妨げになっていないか。

気になる箇所は、「画面が見づらい」だけでなく、「午後に窓が映り込む」「資料を広げるとマウスを動かせない」のように、場面と一緒にメモしておきます。調整する場所や、勤務先へ伝える内容を具体化できます。

今ある設備で調整できることと勤務先への相談事項を分ける

椅子の高さ、画面の向き、文字サイズ、机上の物の配置は、今ある設備で見直せる項目です。一方、机の奥行きが足りない、椅子に調整機能がない、業務用機器の追加が必要といった制約は、設定変更だけでは解決できません。

購入を決める前に、勤務先の貸与機器、備品の申請方法、費用負担の扱いを確認しましょう。相談時には、現在の制約と、すでに試した配置調整を分けて伝えると検討しやすくなります。

厚生労働省の自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備では、衛生基準と同等の環境となるよう、事業者が教育・助言や確認を行い、必要に応じて労使で改善することが重要とされています。自宅に職場向けの規則がそのまま直接適用されると捉えるのではなく、勤務先と環境を確認するための資料として参照してください。

机と椅子を座り方に合わせて調整する

背もたれと足裏の接地を確認する

まず椅子に深く座り、背もたれを使えるか確認します。その状態で、足裏全体が床につくかを見てください。机に合わせて座面を上げた結果、足が浮いていないかも点検します。

高さを調整できる椅子なら、机上での操作と足元の両方を確かめながら変更します。必要に応じて足台を使うことも選択肢です。椅子や足台は安定して使えるものとし、無理な積み重ねで高さを合わせることは避けましょう。

深く座ると操作位置が遠すぎる、足裏の接地と机の高さを両立できない場合は、椅子と机の組み合わせも含めて勤務先に相談します。姿勢の考え方は、厚生労働省の情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインが参考になります。

机上の操作スペースと机の下の足元を確保する

キーボードとマウスを普段の位置に置き、腕を大きく伸ばし続けずに操作できるか確かめます。紙の資料や周辺機器が操作場所を占めているなら、よく使う物を手元に残し、使用頻度の低い物を移してみましょう。

机の下も確認します。収納箱やケーブルが足の置き場を狭めていないか、座る位置を変えると物に当たらないかが点検のポイントです。整理しても必要な作業面や足元の空間が取れない場合は、机の寸法や置き場所を相談事項にします。

ディスプレイの距離・高さ・文字の大きさを見直す

画面までの距離と画面上端の高さを調整する

画面だけを動かす前に、椅子に座る位置を決めます。そのうえで、画面を見るために顔を近づけたり、あごを上げたりしていないか確認しましょう。

厚生労働省の情報機器ガイドラインは、ディスプレイの視距離や高さを作業者と機器に合わせて調整するよう示しています。具体的な目安と適用条件は、作業内容や機器に応じて原資料の該当箇所を確認してください。

ディスプレイの調整機能や机上の配置で距離・高さを見直します。机が浅くて距離を取れない、調整範囲が足りない場合は、設置場所や貸与機器について勤務先へ相談しましょう。

コードや資料の文字を読みやすい大きさにする

画面との距離を確保しても、文字を読むたびに前へ乗り出すようなら、表示設定を見直します。エンジニアなら、エディターの本文だけでなく、ターミナル、ファイル一覧、レビュー画面のコメントなども確認対象です。

画面上の文字は、小さくて読みづらいまま我慢せず、実際の表示を見て調整します。OSの表示倍率、アプリの文字サイズ、ブラウザーや資料の拡大率など、今ある機能から確認するとよいでしょう。

拡大によって作業領域が足りなくなったら、不要なパネルを閉じたり、ウィンドウの並べ方を変えたりします。それでも業務に必要な情報を扱いにくい場合は、表示設定の制約や画面構成を勤務先に相談してください。

ノートパソコンや複数画面は視線と操作位置を点検する

ノートパソコンは画面とキーボードが一体なので、画面を高くすると操作位置も高くなります。画面の位置だけで調整を終えず、入力しやすいかも確認しましょう。すでに外付けキーボードやマウスがある場合は、それらを使った配置も検討できます。

複数画面では、長く見る画面を正面寄りに置き、補助画面を見るために体をひねった状態が続かないか確かめます。コードの編集と資料の参照など、実際の作業に合わせてウィンドウを配置してください。

画面と入力機器の位置を両立できない場合や、複数画面を置くスペースが足りない場合は、必要な機器と設置条件を整理して相談します。画面の追加を決める前に、机の広さも確認しておきましょう。

照明・採光・周囲の音を点検する

手元の明るさと画面への映り込みを確認する

普段座る位置から、紙の資料やキーボードが見えるか、窓や照明が画面に映っていないかを確認します。昼間は問題がなくても、日差しの向きや室内照明の使い方によって、見え方が変わることがあります。

今あるカーテンやブラインド、照明の向き、画面の角度を調整してみましょう。映り込みを避けた結果、手元が暗くなっていないかも確認します。画面の明るさを変える場合も、周囲との見え方を合わせて点検してください。

部屋の構造や照明設備が理由で調整しきれない場合は、使える作業場所や照明の追加について相談します。照明・採光・まぶしさなどへの配慮は、テレワーク総合ポータルQ&Aでも案内されています。

作業場所を決めて生活動線や騒音に配慮する

可能であれば、仕事に使う場所を決めておきます。専用の部屋が取れない場合も、机を使う範囲や時間帯を整理すると、配置を考えやすくなります。椅子を引いたときに通路を塞がないか、家族の移動とぶつからないかも確認しましょう。

音については、集中する作業やオンライン会議で困る時間帯を整理します。移動できる音源との距離を取る、同居する人と会議の時間を共有するなど、可能な範囲で調整してください。

住環境によっては、静かな場所を確保することが難しい場合もあります。会議の時間帯や、勤務先が認める別の作業場所を利用できるかなど、業務の運用も含めて相談しましょう。

作業休止を組み込み、調整後の環境を確認する

連続作業を区切り、作業休止と小休止を設ける

設備の配置と合わせて、情報機器を使う作業の区切りも考えます。予定を立てる際は、コードの編集、資料の確認、オンライン会議が続き、画面を使う作業が途切れない組み方になっていないか確認しましょう。

厚生労働省の情報機器ガイドラインは、事務所でパソコンやタブレット等を使って行う入力・検索・照合、文章・画像等の作成や編集、プログラミングなどを取り上げています。個々の作業を内容や時間に応じて区分し、作業場所や使う機器などを踏まえて対策を選ぶ考え方です。事務所以外の場所で行う情報機器作業についても、できる限り同ガイドラインに準じた労働衛生管理を行うことが望ましいとしています。

同ガイドラインでは、連続作業と作業休止、小休止の考え方も示しています。情報機器作業の区分や職場の運用を踏まえた内容なので、具体的な時間や適用条件は、勤務先の運用と照らして原資料の該当箇所を確認してください。

詳しくは厚生労働省の情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドラインを参照できます。

配置を変えても残る制約は勤務先に相談する

調整後は、普段の作業をするときに同じ項目をもう一度点検します。椅子を上げたら足が浮く、画面を遠ざけたら文字が読みにくいなど、ある箇所の変更が別の箇所に影響していないか確かめてください。

相談では、困る場面・変更したこと・残った制約の3点を伝えましょう。「表示を拡大したが、業務に必要な情報を並べられない」のように整理すると、設備と運用のどちらを見直すか検討しやすくなります。

また、仕事の疲れを設備や配置だけで説明することはできません。責任感や期待への向き合い方など、心理面も整理したい場合は、次の記事を補助情報として参照してください。

まとめ

在宅勤務の作業環境は、机・椅子・ディスプレイ・照明・周囲の5項目から点検しましょう。普段の作業をする状態で、座り方、操作スペース、画面の見え方、光や音を確認することが出発点です。

まずは今ある設備の高さや配置、表示設定を調整し、作業を区切れる予定になっているかも見直します。調整後に残る制約は具体的に記録し、買い足す前に勤務先へ相談してください。自分で変更できることと、設備や業務の運用として検討することを分けて進めましょう。

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